篠突く雨が降る


「アナタは?!アナタはだあれ!?ここから出してくれるの!?」

『私の名前は篠田 雨。』

「え?」

今、なんて言ったの?

"シノダアメ……?"

『そしてようこそ。古谷志乃。』

どうして?どうして私の名前を知っているの?
しかも篠田雨って…

『混乱しているの?フフフ。大丈夫、すぐ出してあげるわ。』

出してくれるの!?この際誰だっていい。こんな場所すぐ出たかった。

『ただし…アナタが往く場所は…病院よ。』

病院?怪我したから?
私は何がなんだか分からずどう答えていいかわからなかった。

「病院?」