世界一幸せな国Ⅰ

後に訪れた兄姉やお母様からも同様のことをされたが、いちいちここに書いてあっても疲れるだけなので割愛しておく。




そして、時間と体の疲労のバランスが合わないまま、パーティーの開会時刻は近づいていた。


そっと大広間を覗いてみると、すでに会場には50人ぐらいの人がいる。



王族に次ぐ大貴族が主催のパーティーなだけあって、ここに来ている人は皆裕福そうだ。

優雅な笑みを浮かべている。


「……はあ」



開いていたドアを閉じた私は、小さなため息をついた。



いくら元総長でも、さすがにこんな空気には慣れていない。


前世に培ったもので使えるのは、人前で堂々としておくことぐらいだ。


礼儀作法は一応教わっていたため使えるかと思われたが、ここでは和式の作法は用無しだった。


バ「さあ、時間ね。そろそろ行きましょうか」



お母様のその一言で家族の纏う空気が変わった。

気がつくと、先ほどよりも会場内がざわついていた。


明らかに人が増えている。