世界一幸せな国Ⅰ



つまり俺は「覚悟」をした。



「死ぬ覚悟」を。





でなければ、俺がこの男を殺してしまう。





俺の大切な人を……どんどん奪っていくこいつを。



幹部たち、族の仲間は失いたくない。


だから……犯人確保に努めてもらう。







男「テメッ……何やってんだ!!」



「クスッ……さぁね?なんでしょう??」




──バンッ




裕二さんが出てきた。



顔を歪めて。


とても、悔しそうな顔をして。




裕「警察だ!!大人しくしろ!!」


警察手帳を出した。





男「ッ……!コイツがどうなってもいいのか!」


裕「なっ……テメェ!卑怯だぞ!!」




男は俺を人質にした。



計算通り。



「裕二さん!何やってんの!?ほっといてって言ったじゃんっ!!」