男「……お、きたきたぁ!スイッチ入ったな?でも、お前もターゲットだからさぁ……死んでもらわないと困るんだよ」
「てめぇっ!藍乃を返せっ!お父さんを……お母さんを返せぇっ!!」
俺は叫んだ。
叫んでも何も変わらない。
けれども叫んだ。
そうでもしないと壊れてしまいそうだった。
男「そんなに叫んで人が来ちゃったらどーすんだよぉっ!どんだけ叫んだってむーだっ、お前もそれは分かってるだろぉ??」
男が馬鹿にするようにふざけながら追い討ちを掛けてきた。
その時、俺の堪忍袋の尾は切れた。
もう、我慢の限界だ。
──スッ
「裕二さん、お願いします」


