その運命に抗うことなく、死を選んだのは最大の失敗だったと思います。
昔の仲間や両親、藍乃を奪った奴がいて、怒りだけで動いてしまいました。
その結果、たくさんの仲間を傷つけました。
今ここを見渡すと、あの時いたはずの顔がいなかったり、はじめて見る顔があったりします。
更生した人、社会人になった人、辞めたくなった人……。
理由はそれぞれだと思うけど、みんな生きていたらいいなと思います。
俺たちのせいで一生を台無しにしないでほしい。
もっとこうできた。あぁすればよかった。
死んでから、その後悔は止まりませんでした。
経験談だから。
命を大切に、仲間を大切に、これからも、魁桜を守り発展させていってください。
一緒に引退させてくれてありがとうございました。
二度と会えることはないと思いますが、心から魁桜を応援し続けています。
ありがとうございました。
六代目副総長、出雲彼方」
……彼方っ。
全部、言ってしまった。
倉庫中に、感動的な雰囲気が漂っている。


