仕事でひどく疲れて帰ってきたあなたを、介抱するのが好きだった。

その日の彼は、おかえり、と言っても素っ気なく返事をして、強ばった表情で私の作った食事をかきこんだ。
そして風呂に入り、少し乱暴に私を抱いた。

いつもなら微笑みを浮かべながら私の全身を愛撫するのに、その日はいつも性急で、まだ緩みきっていない熟れた肉壁に欲の塊を穿つのだ。
快楽と少しの痛みの狭間で、私はただ喘ぐしかなかった。


そして繋がりが解けたあとで、彼の頭をゆるゆると抱きしめる。

「・・・ごめん」
「うん。大丈夫だからね」

白いおもちみたいな乳房に顔を押し付けて、彼は声もなく泣いた。
泣き疲れて眠るまで、私はその頭を、幼い子供をあやすようかのように撫で続けるのだ。

可愛そうな彼。彼が私を欲しているのを感じた。
可愛そうな彼には、私がいなくちゃいけない。

あの時の“絶対”を掬おうとしていた。