ヒデに聞けば「あの子だよ」という言葉が返ってきた。 やっぱりね。 どれだけ暗い所にいてもうっすらと見える白いもの。 あの白いものは髪の毛か。 その白いものに近づこうと隅っこへ歩いていく。 その瞬間――――― 視えたんだ―――― この子の“キオク”みたいなのが一瞬だけ―――― この子の母親らしき人が――――