伽奈たちは、ほんとに仲の良い姉妹だった。 高校で伽奈と出会い仲良くなってから、よく聞かされた姉貴の話。 「ほんとに姉ちゃんのこと好きだよな」 と言うたび照れ臭そうに伽奈は笑っていた。 そんなある日―。 「あの…!」 いつも通り、帰宅しようと校門を出たとき声をかけられた。 「…俺?」 「あ、はい…」 恥ずかしそうに下を向くその人は、どことなく誰かに似ていた。