離れると予想してなかったのか、案外簡単に亮佑さんの腕から解放された。 「…ばか」 「ごめんって」 本気で、一瞬ちょっとだけショックだったんだから…。 「話聞いてくれるんでしょ?おいで」 でも、結局は亮佑さんに弱いあたし。 そう呼ばれ、さっきと同じように横に座る。 「話すと長くなるんだけど―…」 そう言って、亮佑さんは話し始めた。