それから手を繋いで、あたしの家に向かう。 全然知らなかった話。 そんなに前から想われていたなんて知らなくて、だけどほんとに幸せ。 嬉しくて仕方なかった。 でもどうしても、まだ引っ掛かることがあった。 「亮佑さん」 「ん?」 夕日に照らされた亮佑さんの顔を見つめながら話す。 「あたし、前に見たんです」 「何を?」 「女の子と…腕、組んでるの」 「え?」 何のことかわからないと言ったような顔をする亮佑さん。