準備を終え、あたしは仕事に向かった。 “亮佑さんに会えるかも” 心なしか、いつもよりはかどる仕事。 「何かいいことあった?」 「伽奈先輩!」 同じ職場の先輩。 入社してから、ずっとお世話になっている。 「ちょっといろいろありまして…」 「あははっ、顔に出てる」 「ほんとですか!?」 わかりやすいらしい自分が少し恥ずかしくなって俯く。 「あ、このあと会議入ってるから資料よろしくね〜♪」 「了解です」