慣れてきたほのかに香る煙草の匂い。 当たり前のように、洗面台の前で並んで歯を磨く。 あたしが頼んだことは、嫌々ながらもしてくれる亮佑さん。 お風呂上がりの亮佑さんの半裸にも慣れてしまったあたし。 確実に、葉月と過ごしていた日常からは変わりつつある今。 亮佑さんの存在が、どこか当たり前のようになっていた。 同居を始めてから二ヶ月が過ぎたある日、あたしは自分の心の変化に気付くことになる。