なんだか、悪い人じゃなさそう。 灰皿ないって伝えたら、ちゃんと携帯灰皿準備してるし。 次から外行くって言ってくれたし。 信じてみるか。 そう思いながら、朝食作りに取りかかった。 「俺のもあんの?」 お手洗いから戻ってきた亮佑さんがキッチンを覗き込む。 「簡単で良ければ」 「まじ?やったー」 思いの外、嬉しそうな顔をされてあたしも頬が緩む。 「あ、笑った」 「…え?」 あたしの顔を覗き込みながら言う。