ふいに呼ばれた名前に、一瞬ドキッとしながらも首を傾げる。 「何がですか?」 「んー、全部?」 「…馬鹿にしてますよね」 「違うって。あ、てか灰皿ない?」 「ありません」 即答してキッチンを出る。 「あと、煙草はベランダでお願いします」 「えー」 「文句はなしで。おやすみなさい」 そう告げて部屋に入った。 「なんか…すごい疲れた…」 ボソッと呟いたあたしは、すぐに眠りについた。