金髪天使くんはSみたいだ…
「てゆーかさ、数学終わったらすぐお礼言ってくるかと思ったら、終わったと同時に教室飛び出したからびっくりしたよ」
いや、そうとうなSのようだ…
でも、玉の輿を逃す訳にはいかない!!!!
「あははー…ごめんねぇ…でさ、今度春山くんの家行ってみたいなぁ…なんちゃってww」
「あのさぁー、よく、なんちゃってって言う人いるけど、それって本気なのか冗談なのかわかんないよねー、じゃあ俺この電車乗るから!また明日!」
金髪天使くんは私が恋した優しい笑顔のままそう言った
(なんだこいつ!!!!むかつくぅぅぅ!!!!)
「う、うん!じゃあねっ」
私が控えめに手を振ると、金髪天使くんは無邪気な笑顔で大きく手を振った
(こういう所は可愛いくせにぃ〜…)
高校生活二日目‼
昨日は金髪天使くんにバカにされた事が悔しくてあまりよく眠れなかった…
(あのドS金髪め‼絶対可愛いって言わせてやる‼)
私はコテで髪の毛を巻き、慣れない手つきで髪の毛を編み込みした
「いってきまーす‼」
私は遅刻ぎりぎりになって家を飛び出した
電車を降りると、向かい側の電車から降りてくる春山くんが人混みの間から見えた
「おはよっ!」
私は人混みをかき分けて春山くんの隣を歩いた
「あぁ…南波さん…おはよう、ふぁ〜…」
春山くんはあくびをしながら眠たそうに答えた
「眠そうだね!もしかして、私が気になって眠れなかったとか⁉w」
「んなわけないじゃん」
(なんでこんな分かりやすい冗談を真顔で答えるかなぁ‼)
「あのさ、私、昨日となんか違う所ない??例えば髪の毛とか!」
(さあ!可愛いと言いなさい‼)
「えー、あぁ…くせっ毛ー?」
「ちがぁーう‼巻いたの‼30分もかかったんだよー⁇ほら見てここ‼編み込んであるでしょ!!!!」
「あのさー、そんなに髪の毛に時間掛けてどぉすんの⁉どおせ今日の体育で崩れると思うよ」
「別にいいじゃん!私が好きでやってる事なんだから!なんでそんな事言われなきゃいけないわけ⁉」
「南波さん、俺に可愛いって言われたがってる様に見えたから」
「は、はぁー⁉そんな事ないし!!!!」
「ふーん、ま、いいけどー」
ドS金髪天使は意地悪な顔で笑った
学校に着いて、春山くんと廊下を歩くだけで女子からの視線が痛い
「春山圭くんだよね?メアド教えて♫」
二年生の女の先輩が、友達と一緒に上目遣いで春山くんに話しかけた
「いいっすよ!後でメールしまーす!」
(なんだそのさっきと全然違う笑顔は‼)
