「もう少し待ってよ、お前ら」

廉が呆れたように言った。

「うー、寒いね、確かに。でも、迷子になった覚えはないけどなー。」

「文音、迷子になった自覚もなかったんだな、ということは、俺の事も覚えてないのかよ!!」

「うーん、あ!思い出した!不良くん、廉だったんだ。」

「ま、そんなことより…。
ふみのパーティーをしよ!!」

「おー!!」





ちぃちゃんと春くんは、前を歩いている。

「廉?あのさ、」

「何?」

「なんで、クリスマスの時怒ったの?」

「あ、あれは!

お、お前が俺より…。」

「俺より?」

「春樹を選んだから…。
春樹にはlineすぐ返したのに、俺には返さなかったから。」

…。

「それだけ?」

「うるさいな!いいだろ別に」

「ふーん。ヤキモチ焼いてくれたんだ!
えへへ。嬉しい。」

私は、鞄をゴソゴソとあさった。

「はい!廉」

私は、少しぐちゃぐちゃになった、季節外れのクリスマスプレゼントを渡した。

「開けていい?」

「もちろん」

パサ

「手袋?」

「バイク乗るときのやつだよ!私とお揃い!!」

「ありがと」

「どういたしまして」