「昔の話、聞いてくれる?」

私は、コクリと頷いた。

「俺さ、ケンカ売られたら全部買って、ボコボコにしたんだよ、

でも、大学のこととか考えないといけなくなって大学見学とか普通に行ってたんだよ。

さすがに、金髪のままではなかったけどさ、いかにも不良ですオーラはでてたんだよ。

ある大学でさ、1人の子に会ったんだ、そいつ大学の見学会で迷子になっててさ、

校門まで一緒に行ってあげたんだよ

そしたら、『お兄さん、ありがとう!見た目怖そうだけど、いい人だね!』って、

バカな子だと思ったけど、ソイツの言ういい人になりたかったんだよ、俺

だから、ケンカを止めた。

で、そこに現れたのが彩音だった。裕紀に興味があることは知ってたよ。だから、彩音と付き合った、

裕紀に会わせるために、でも、俺が考えてたタイミングとは違う形で会ってたから、びっくりしたよ。」

「意味がわかんない。なんで、裕紀さんに興味があること知ってて付き合ったの?」

「裕紀は、俺の彼女を取る習慣があるからね。」

うわ、裕紀さん最低だ。

「でも、俺がケンカを止めたタイミングとあってたから、俺が本気だと思ったんだろうな」

「ふーん。その迷子ちゃんには会ったの?」

「ップ、その迷子ちゃんは、ふみでしょ!」

「ちぃちゃん?」

木の影から出てきた。

「寒いんだけど、お二人さん!!」