この時からか。
私は何をするにしても気力がなくなった。
なにもしたくないし。
なにも聞きたくない。
なにも見たくない。
なにも喋りたくない。
他人から見ればただ現実逃避しているだけだと思われる。
だから自分の悩んでることは誰にも言わなかったし。
自分自身でゆっくり忘れて行こうと思ってた時に。
たまたま瞬と夏海の会話が耳に入った。
「このまえね..孤涙にいじめられたの…」
「あいつが?んなわけねーだろ」
「本当だって!彼女より孤涙のこと信じるの?」
「それは...」
「だったらあいつのこといじめてよ」
「お前っ!!」
「じゃないと別れる」
-------分かった。。夏海の気がそれで済むなら...------
人間って欲深い生き物だと改めて思った瞬間でもあり。
やってもいないことをやられたと言われるのは正直嫌だったので。
一応…訂正をしに行った。
「会話中に失礼。」
「私は夏海のこといじめてない」
「あんた何嘘ついてんの...。あんな酷いことしたくせにッ!!!」
「だからっ....」
「お前うぜぇんだよ。。2度と教室入ってくんな」
自分の好きな人にうざいと言われ
2度と教室に入ってくるなと言われ。
これじゃ昔の……昔の物語の続きが始まったみたいに思えた。
元々は九州に住んでいた。
それから親の都合で北陸に引っ越すことになった。丁度4歳のころか…自分でもよく覚えていない。
父親…いや父親と呼べるか分からないけれど、母親に暴力ばかり振るっていたのを私は目の前で姉と見続けてきたからか…
男恐怖症になり。
両親の離婚。
母親の方に引き取られた、
