ラヴィ~四神神葬~

(・・・復活する!)

 視界を遮る土煙が不意に割れた。
 眼前に立ちはだかる人影・・・気配で分かる。目の前の人物は、卓也であって卓也でない。

 彼は・・・

 白いまぶたが静かに開いた。

「―下臈が・・・」
 紅い唇が微かに吊り上った。

 彼こそ平氏を討ち滅ぼし、京の支配を解き放って、鎌倉に日本史史上初の武家政権を樹立した人物―
 四百年に及ぶ貴族政治に終止符を打ち、以後、六百有余年に渡る武家政治の礎を築いた男。

 鎌倉幕府の創始者。

「征夷大将軍・源頼朝公」

 畏怖する真の目が彼の姿を捕えた。

 卓也の黒瞳に不敵な光が宿る。
「我に触れるかーッ」