通話を終えると、さっきまでの不安が一気に消えて、价くんと話せたことの喜びとちゃんと忘れていたことの嬉しさで胸が弾んだ。
ちょっと不満だったのが一番印象に残ったことを聞いた時に私が出なかったこと。


でも、それは仕方ない。
私と价くんが一緒にいることは特別なことではなくて、日常なんだから。
運命と言い換えてもいいだろう。

それは私にとって当たり前で。
价くんにとっても当たり前。
互いが側にいないなんて事はないんだから。

くすくすと嬉しさのあまり失笑しながら時間を確認するともう21:03だ。
嬉しすぎて時間がたっていたことに気づかなかったらしい。


少し早いけどもう寝よう。
私は手に握っていたペンダントを机の上に置くと部屋の電気を消して眠りについた。