「いつもより早いけどもうご飯食べる?パパが出るから急いで作っちゃったの」
「うん。食べる!今日はなぁに?」


ママの作るご飯はすっごく美味しい。
まるで魔法がかかったみたいに。


「今日はオムレツよ。あら?凛、ちょっと屈んで」
「ん?わかった」


リビングに行く歩を止めて、言われた通りに屈んだ。
すると、ママは私の頭を触り始めた。
…なにしてるんだろ?
そしてその手を止めて、私の頭から手を離した。


「取れたわ。髪にガラスの破片がついてたわよ?」


どうやらユウナが入ってきた時に飛び散ったガラスが髪にくっついていたらしい。
どう言い訳をしようか…


「なにかあったの?」
「んーと、今日なんか学校のガラスが割れちゃって、その時についちゃったのかも」