あの子じゃなくて私を見て


「瑠衣ー、来たよー」


シーンとした図書室に入りあたりを見渡す。
今は先生も朝の職員会議で誰もいない。


「あれ?瑠衣??」


おかしなことに瑠衣の姿も見当たらない。


「ったく。人のこと呼び出しといて何なのよあいつ……」


と思った瞬間に私はうしろから大きな腕で包み込まれた。


「かーなめ!」

「瑠衣!?」