────── ───────… 一番大切な宝物が、砂利に混じって光っている。 あった! 良かった… 安心して手を伸ばそうとして ぎょっとした。 手が消えかけてる… ここにいる時間が長すぎて、徐々に俺という存在が消されようとしていた。 そういえば、どんどん自分の体温が低くなっていたような。 さっきあいつを抱き締めたとき、やたらと温かく感じたのはそのせいだ。 とにかく、今はあのピアスを拾わないと。