え。 何それ意味分からない。 未来は海から私に視線を移し、真っ直ぐに見つめてくる。 「俺がここに来たせいで全部狂った。ごめんな」 「何で未来が謝るの?狂ったって何が? ちゃんと説明して!」 未来の言っていることは何一つ理解できない。 …それなのに、ものすごく嫌な予感がして私は未来に詰め寄った。 さっきまで気持ちよく聞こえた波の音は、もはや私の不安を煽るだけだ。 「よく聞いて。俺は、野ばらを知ってる。 誰よりも、ずっとずっと近くにいた」 「何、それ…」