無気力彼氏

こんなに私って
臆病だったでしょうか?

いいえ。そうじゃない。
彼がそうさせたんです。


樹君に出会ってからというもの、
私はいつもビクビクしています。

嫌われるのが怖くて、
いつも泣きたくなります。



「いっとくけどね。」



樹君はめんどくさそうに
重苦しい息をつきました。

そして、
読みかけの漫画を
ベットの上に放り投げました。




「俺は柚子をどうでもいいなんて
一度も思ったことないよ。


ただ俺は人より少し寛大で
放任主義なだけなんだよ。」




「・・・はぁ?」




意味わからない。のは、
いつものことだけど・・・。



「・・・・まだわかんない?」

「わかんないよ。」






そんな言葉で分かるわけないじゃないか。

彼はいつも言葉が足りないのです。