無気力彼氏

「柚子が気に入らないなら


俺は別に別れてもいいよ。」



少女漫画では正解でも、

彼と私の間で
シリアスをつくろうなんて
本当に大馬鹿ものでした。



しかも、コイツときたら、
こんなことをいうときでも、
漫画から目を離しません。



私は漫画に負けた彼女か!?
本当に空しくてたまらない・・・。



良かれと思ったシリアスは
彼のたった一言で
修羅場になってしまいました。


勿論、私だけの
一方的な修羅場。



彼は一切、
気にしてる様子が
ありません。




《別に別れてもいいよ》



樹君の言葉ってほとんどが
尖っていると思います。


まるでナイフみたい。
きっとそれ以外に何者でもない。


彼につかわせると
言葉は大変危険な凶器になります。




「スキ」。
今私が彼と付き合っているのは
「別にいいけど」。
と答えた彼がいるから。



だけど、

私は樹君にとっては
「別に」の存在?



本当に分からなくなりました。

頭が混乱しています。



私はつかみどころのない
空気みたいな樹君が必要で、

いないってだけで
息ができないぐらいに苦しい。




でも空気にとっては

私なんて意味ないのです。




苦しい
苦しい



私は樹君といると苦しい。




結論。

シリアスはシリアスしか

生まないのです。