溜息をついて、ミミのホウキの後ろに乗ろうとした時。

「ーーーーーーーーーーあーっ、ダメですダメです」

「ええっ!?あ・・・・・・あたしだけ置いてけぼりにしようとしてるの?!」

「違います!柚葉様専用のホウキを渡しますので、それに乗ってください」


え・・・・・・。

遅刻しそうなのに、初めてのホウキ?


ミミは何を考えているのよ!


「絶対遅くなるでしょ!やめてよ!」


ミミは見たことのある、ハッ、とした表情を浮かべた。


抜けてる・・・・・。


あたしはクスッ、と笑って、ミミの後ろの細い棒にまたぐ。


「じゃあ、行こう?」

「ハイ!」


ミミを相手にしてると、あたしは大人になれた気分になれます。