「ちょっと柚葉様、時間・・・・・・ホントに無いですよ?」


「えええっ!?」


やばい、急げー!!


あたしは適当にルビーの髪飾りを付け、食器を片付けようとしたらメイドさんに止められてしまった。


叔母さんはにこにこしながら「行ってらっしゃい」と言うと、食堂から姿を消した。


ミミは焦りの表情で、手に持ったホウキをずっと上下に動かしていた。


・・・・・・変なことしてるなぁ。


「ホウキで行くの?」


あたしの声で、ホウキの動きは止まった。


「はい!柚葉様に道を覚えてもらわなければなりませんので」


どうせ、一週間じゃないの・・・・・・。