ミミの手の平で転がされてるって事は分かってる。

でも、喜ばずにはいられないよ!

“魔法”だもん。


その魔法は、その名の通りテレポートができるのかな?
便利だね。

分かっているのに、ミミは得意気になりすぎて『テレポート魔法』の説明までし始めてしまった。

「『テレポート魔法』という魔法は・・・」

「分かってるからいいよ、ミミ!」


普通、名前で分かるのでは・・・・・・?


ミミは仕方が無さそうに「ふぅ」と溜息をつき、

「じゃあ、『テレポート魔法』かけますよ」


あたしはこくっ、と頷いてオーケーサインを出した。


頷いたのを見て、ミミは大きく息を吸った。



[カルメヌ・テレポートレーネ!!〕


ミミが呪文をとなえた瞬間、少しの吐き気がして、目の前が真っ白な光でいっぱいになった。