「はい、では行きましょぉ~」

立ち直ったのか、いつものテンションで言うミミ。

「ほーい!・・・ってアレ?」


ホウキが、無いよっ?!

どうやって行くの?!


目を見張るあたしに、ミミはふっと笑った。

声に出してないのに、分かったんだ。
ま、そりゃあ分かるか。


ミミは“魔法使い”ということを鼻にかけ、たまに偉そうな態度をとる。

「今日はホウキじゃないんです!あんまり好きではないので・・・」


好きじゃないこともあるけど、人間のあたしに自慢したかったんだろうな、きっと。その、交通手段を。


・・・・・・ってことは、何で来たの?

目をキラキラさせてミミを見つめていると、ミミは嬉しそうに口元を緩ませた。

「『テレポート魔法』で来たのですよ、柚葉様!」

やっぱり、何か得意気。