ウラが扱うのは数字だ。
そこから数式のようなものや図形のようなものを使って占う。
不思議なものだと思う。
ウラは正解はないと言うが数学には解答があるじゃないか。
ウラのやっていることは数学ではないのか?
もしかすると私が知っている数学が解答を持っているだけで本当は数学には正解がないのかも知れないが。
いやでもウラが導く言葉は予言のように当たる。
私と団長を別にすれば当たらなかったという話を聞かない。
私と団長もあまりに抽象的な占いでわからなかっただけで後から思えば当たっていた、というのはよくあることだ。
まぁ、そもそもどうやって数学を使って占っているのか知らないのだから考えたところでわからないのだけど。

「終わった」

いつものように数学と数式と図形が所狭しと並んだ紙を見つめながらウラは結果を話し出す。

「分かれ目が多すぎる。確かなことはあまり言えないが、フミがするべきことは見えた。少なくともフミが動くことで事態は動くだろう」
「教えて!」
「《教会》に行け」
「……………………ん?それだけ?」
「分かれ目が多すぎると言っただろう。恐らく、団長が《選択》したことが原因なのだと思う。団長が関わると占いの精度は著しく落ちる。未来が決定しない」