ガタン…ッ! 一際、大きく電車が揺れた。 その拍子に距離が縮まる。 ドクンドクンと心臓が大きく脈打つ。 ど、どうしよう…っ! 本当に… 電車が速度を落とし、駅に止まろうとしているのが分かる。 だけど、私の降りる駅はもう一つ先。 彼もまだ、先。 だから、この状態が続くのかと思った。 電車が止まり、次に扉が開いた。