いつから、私は彼を見るようになったのか。 今となってはあまり覚えていない。 気づいたら彼の姿を目が追うようになっていた。 今日もまた、彼の姿を目で追うのだろう。 最寄りの駅からガタンゴトンと電車に揺られ、 彼が乗り込んでくる駅に着くのを今か今かと待っている私がいる。 電車に揺られること数分。 彼がいる駅に電車が止まった。