電車のカレ




「あ、ありがとうございます…!助けてくれて…」


「いや、別に…」



余り喋るタイプではないのか、それとも急に知らない人に話しかけられて警戒しているのか。


警戒されているのだとしたら、少し悲しい。


だけど、ここまで来たら引き返せない。


引き返したくない。



ジッと彼の瞳を見つめる。


鋭いと思った瞳は思った以上に優しい色をしていた。



チャンスを物にするのよ、私!



「今度、お礼させてください…!」