なんか最後の一言は余計な気がするけど、あえて今日はスルーしてみた。



いつもならこてんぱに罵るところだけど、今日は佐藤さんがいるから慎んで。



でもその代わり睨み付ける。



それだってこの上司には効き目がないのは分かっているけど、でも今日のところは仕方ない。



上司も私が何も言い返さないのを不思議に思いながらも、「じゃあ佐藤君の事頼んだよ」なんて私の肩をポンと叩き自分の席に戻っていく。



後で覚えてろ!!なんて上司の背中を見ながら心の中で呟いて、私は上司に言われた通り派遣社員の佐藤さんを自席まで案内した。




「ここが佐藤さんの席です」



案内した席はなぜか私の隣。



まぁ、そこしか空いてないから仕方ないんだけど。



佐藤さんは大人しく言われた席に座り、パソコンを立ち上げ仕事の準備に取り掛かる。



そう言えば、佐藤さんって幾つぐらいの人なんだろ?



見た感じは私と同じぐらいか年下かな?



とりあえず、年上のおじさんじゃあなくてほっとしていた。