恋に堕ちたら




そして、あれと言う間に週末になった。



急な話だったから参加者は少ないと思いきや、奥田課長目当ての女子が以外に多く予定していた人数より大幅に膨らんでいた。



私も飯塚ちゃんもこればかりは予定外でびっくり。



でもうちの部署はあまり大所帯じゃあないから、どうにか予定していた場所に収まることが出来たが。



「それにしても、奥田課長って相変わらずのモテ振りですね。私もこの前の課長見なかったら、ここにいるみんなと同じ気分だったんだろうな」


「………」



まぁ、顔だけは無駄にいい人だからね。



性格はかなり問題ありなんだけど。



でも、全く失礼極まりない話だ。佐藤さんの歓迎会だと言うのに。



みんなの目当てはこの会の言い出しっぺの奥田課長だなんて。



佐藤さんはそんな事気付いてないと思うけど、でもすべての事情を知っている私達は何となく複雑だ。




大体の人数が集まった所で課長からのあいさつ。



この人は場をわきまえた人だから、話も手短。そして簡単に佐藤さんを再び紹介して、飲み会はスタートした。