上手く誤解は説けたのだろうか?
佐藤さんは私の一言で、「あっ、そうですよね」なんて小さく言葉を漏らし再びまた考え込んだ。
やっぱり、週末は彼女とデートかな?
たぶん、左手の薬指にリングを嵌めていないから、結婚はまだなのだろう。
「えーと、大丈夫ですよ」
「ん、はい?」
頭の中で色々な事を空想していたから、だから彼からの以外な答えに今度は私が上手く答えられない。
だ、だって、あの間は断りの文句を考えているもんかとてっきり私は思い込んでいたから。
「あのー、蒼井さん、聞いてます?」
「き、聞いてるよ!!く、来られるんだよね」
「はい、特に用事もないですし」
「……」
えっ?じゃあさっきの間は、あれはいったいなんだったの??
私がきっと睨み付けると、佐藤さんはアハハ……。なんて笑って誤魔化した。


