凪とスウェル

「「「け、けけ結婚っ?」」」


まるでコメディのように、女性三人の声が揃ってしまう。


結婚…。


あたしと隆治が…?


ホントに…?


「ダメ、ですか…?」


おばあちゃん達の返事が遅いので、痺れを切らして隆治が問いかけた。


ハッとしたおばあちゃんの顔が、みるみる明るくなっていく。


「そんなの…。

ええに決まっとるじゃろうよー!

隆治のことは、自分の孫のように思って来たんじゃけぇ。

あんたとすずが一緒になってくれたら、こんな嬉しいことはないわぁ」


「私も嬉しいわー。

隆治君が息子になってくれるならー」


「本当ですかっ?」


隆治の明るい声が響く。


「やったーーー!」


あたしと手を繋いだまま、両腕を上げる隆治。


「すず。やったな!」


「うんっ」


あたしと隆治は、満面の笑みで見つめ合った。


そんなあたし達を、おばあちゃんと母さんも嬉しそうに見ていた。