凪とスウェル

触れてないところなど、もうどこもないくらい。


俺はすずの身体の隅々に触れた。


すずはそのたびに枕やシーツを握りしめ、身体をよじり、可愛い声を上げていた。


すっかり潤んだその場所を、俺はさらに自分の唇で濡らしていった。


息が上がったすずをぎゅっと抱きしめ、すずの中にゆっくり入ると、すずは今日一番の甘い声を漏らした。


もう頭の中は真っ白だった。


ここまで優しく愛して来たけど、もう歯止めは利かなかった。


「す、ず…、すず…っ」


俺は強く激しくすずを抱いた。


すずを、壊してしまうんじゃないかと思うほどに。


そんな俺に、すずは必死にしがみついていた。


離さないで欲しいと言われているみたいだった。


それに応えるように唇を重ね、互いの指を絡め合った。


「りゅう…じ…っ。愛してる…っ」


重ねた唇の隙間から、すずが声を上げる。


俺も何度も、愛してると言った。


外の雨は激しい音を立てていたけれど。


それに負けないくらい、互いに愛を伝え合った。


俺達は理性を手放して、何度も何度も求め合った。