凪とスウェル

気がつけば、もう夕方になっていて。


奥さんはこのまま病院に残るようだけど、俺は一人アパートへと戻った。


大晦日だけど、俺には帰る家もないし。


コンビニで弁当と、カップの日本そばを買った。


敷きっ放しにしていた布団の上にゴロンと寝転ぶと、すずにメールを入れた。


師匠が倒れて、救急車で運ばれたこと。


無事手術は終わり、一命を取り留めたことを伝えた。


するとすぐに電話がかかってきて、何日かぶりにすずの声を聞いた。


すずの声を聞いたら、今すぐにでも会って、抱きしめたくなった。


年越しを一緒に過ごせたら、どんなにいいだろう。


いつかの正月みたいに、隣で初日の出を見られたら、どれだけ幸せだろう。


俺が会いたいと言うと、すずも会いたいと言った。


俺のアパートに来て欲しかったけど、おばさんの監視が厳しいから、しばらく外出するのは無理そうだ。


じゃあせめて電話で一緒に年越しをしようかと話して。


またあとでと言って、電話を切った。