凪とスウェル

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「もう大丈夫だから。

千春は予定通りの日程で日本に帰っておいで。

うん…、うん…。

じゃあね。気をつけてね」


そう言って奥さんが、携帯の通話を切った。


「千春さんと連絡取れたんですね」


「うん。

無事に手術が終わるってわかっていれば、帰国後に話せばよかったわ。

これじゃあ、せっかくの旅行も楽しめないわよね…」


奥さんがはぁとため息を漏らす。


「仕方ないですよ。

一時は危ない状況だったんですから…」


奥さんは気が動転していたのか、ご主人が手術室に入ってすぐに千春さんに国際電話をかけていた。


それを聞いた千春さんも、かなり取り乱していたのだとか。


でも、とりあえず手術が無事成功し、俺も奥さんも胸を撫で下ろした。


「ごめんね…、長谷川君。

本当だったら、午後から冬休みだったのに…」


「いえ…、大丈夫です。

師匠が無事で何よりですよ」


俺の言葉に、奥さんが安心したように笑った。