凪とスウェル

「ふぅん…。

じゃあ隆治待ちなんだね…。

なんかせつないなー。

私だったら早くしてよって言っちゃいそうだけど」


サエちゃんの言葉にあたしは苦笑いした。


「あたしが言いたいことは全て隆治に伝えたし。

あとは隆治が選択するだけなの。

前は隆治の気持ちがわからなくてつらかったけど。

今は隆治の気持ちがわかったから、待つのはそんなにつらくないの」


「えー、すずちゃん、いい子過ぎるよー。

隆治に早く会いたいとか思わないの?」


「それはもちろん会いたいよ…」


早く抱きしめて欲しいし、恋人らしいことだって沢山したい。


もうすぐクリスマスだし、一緒に過ごせたらどれだけ幸せか…。


「それはそうと、すずちゃん。

なんか顔色悪くない?」


「えっ、そう?」


意外なことを言われて、思わず両手で頬を押さえた。


「風邪でもひいたの?」


「ううん。ひいてないよ」


「そう…?それならいいんだけど…」