凪とスウェル

気がつけば、もうかなり遅い時間になっていたし、俺らは一旦家に帰ることになった。


俺は隆治も一緒に連れて帰るつもりだったんだけど、親と話さないといけないからと言って、隆治は自宅へと帰って行った。


次の日。


隆治のことが心配だった俺は、早めに学校へ行ったんだけど、隆治はなかなか学校へ来なくて。


心配で何度も携帯に電話したのに、隆治の携帯の電源はずっと切れていて。


結局、その日は学校を休んでしまった。


俺、不安でたまらなかった。


昨日の肩を落とした隆治の後ろ姿が、やけに脳裏に焼きついていて。


まさかっていう思いが拭えなかった。


とにかく落ち着こう。


そう思って冷静に考えた。


アイツがどういう行動を起こすか。


それでハッとしたんだ。


そうだ。


きっと、被害者の人が入院している病院に行っているに違いないって。


そう思った俺は、放課後学校を飛び出して、すぐに病院へと向かった。