凪とスウェル

お化け屋敷といっても、歩くタイプじゃなくて、乗り物に乗るタイプだから、幾分気がラクだった。


だけど、この暗闇がやっぱり苦手だ。


隆治とあたしを乗せた小さな乗り物は、レールの上をゴトゴトとゆっくり進んで行く。


あたしは怖くて怖くて、ひたすら身体を小さくしていた。


やっぱり案の定、暗闇の中から突然色んなものが次々に飛び出して来て、


あたしはそのたびに悲鳴を上げて、ブルブル震えてしまう。


そうだ。


見るからいけないんだ。


目を閉じていれば、そのうち終わる。


そう思って顔を伏せて、目をぎゅっと閉じていた時だった。


「ワッ!」


大きな声と共に、ドンッとあたしの背中に強い衝撃が走った。


「キャーーーーッ!」


館内に、あたしの高い悲鳴が響き渡る。


「ちょ、ちょっともう!そういうのやめてよっ!」


「すげー悲鳴だなあ」


泣きそうになっているあたしの横で、隆治はお腹を抱えてケラケラと笑っている。


くっそー。


こんな状況で驚かせやがってー!


許せなーい!