あたしと片岡君は、駅に向かって歩き始めた。


「ご飯、どこ行こうか?何が好き?」


「うーん。あたし、最近ちょっと栄養が偏り気味なんだよね。ヘルシー系がいいなー」


「ヘルシーってなると、和食がいいかな?

それともサラダバーのある店に行く?もしくはマクロビの店とか」


「うーん。迷っちゃうねぇ」


そんなことを話していると、片岡君のポケットから着信音が鳴った。


「誰だろう?ちょっとごめんね」


ポケットからスマホを取り出し、電話に出る片岡君。


話す口調からして、友達からの電話のようだ。


「えぇっ?今から?

えー、ちょっと今日は…。

いや、そうじゃないんだけど。

友達と今からご飯で…」


今から会えないか的な内容なのかな?と聞き耳を立てていると。


「ちょっと待って。聞いてみるよ。

ねぇ、すずちゃん」


「ん?」


「僕の友達が今から会ってメシ食わないかって言うんだ。

友達もいるしって断ったんだけど、一緒でもいいって聞かなくて。

合流していいかな…?」


「えぇっ?」