凪とスウェル

隆治が優しく笑って、頭を撫でてくれる。


「わかった…。

じゃあ俺、楽しみに待ってるから。

絶対、来てよ?」


「うん。絶対行く」


不思議だな。


田村の時は、遠距離なんて無理だと思ったのに。


隆治となら、乗り越えたいと強く願ってしまう。


やっぱりそれは。


あたしがそれだけ、隆治を好きってことなんだ…。


「でも、まだまだ先のことだし、長いよな…。

今までずっと一緒に居たから、ギャップあり過ぎ…」


「……うん」


あたしも、隆治がいない生活なんて想像出来ないよ。


「すず…」


隆治が泣きそうな顔をするから、あたしまで泣きそうになってしまう。


「離れたくない…」


そう言った後、隆治はぐいっとあたしを抱き寄せて、そのままあたしとその場に倒れ込んだ。