う、うわぁぁ......ち、近い.......!!
それに今、吉井くんの唇が指に当たった......
指を出したまま、頬を熱くして固まっていたら、
吉井くんはまた下を向いて笑った。
はっとして、指を元に戻すと、
恥ずかしすぎて、ぎゅっと目を閉じて下を向いた。
すると、優しく頭を撫でられる感触がして、
そっと顔を上げると、
吉井くんが首を傾げて私の顔を覗き込んできた。
「じゃあ、俺んち西口だから。
また、明日な」
ポンポンとあやすかのように、頭を撫でられて、
優しく笑う吉井くんにきゅんとしていたら、
「瞬.......」
吉井くんの名前を呼ぶ声がして、
二人同時に、その声の方に目を向けた。