なんて、嬉しさに浸ってたら。 赤くなっていたあたしの顔が、 彼の長い指によって上へ向かされた。 「…へ?なな…っん」 え…?…何が起こってるの? えーと。彼の顔が、 視界に飛び込んで来たと思ったら。 すごい近くにあって。 ぼやけてきて…。 そんな考えも、 唇に伝う熱のせいで思考が遮られる。