お礼を言って、離れようとしたのに…。 さらに、 ぎゅっと力強く抱きしめられる。 「…ななと…?」 「琴香…」 そんな、切なそうな声で。 あたしの耳元で囁かないでよ…。 心臓が、鳴りやまない。 鳴りやむどころか、 さらにドキドキ音を立てる。