【完】あの日の約束


 「近くなんてねぇよ。今までずっと、遠かったんだから。」


 そう言うと、さらに樹の顔が近づいてきて…


 私の唇に樹のそれが触れた。


 すごく優しくて、とろけてしまいそうになるキスだった。


「あの時の約束、覚えてる?逢いに来る、ずっと一緒だって。」


「覚えてるよ。」


「あれ、あの頃の俺にとっては精一杯のプロポーズだったんだよ。


10年越しになっちゃったけど、やっと言える。


俺、舞桜のことが好きだ。」